クラウドPBX比較|主要5製品の料金を公式サイトで確認し、10人で使った場合を試算(2026年9月版)

クラウドPBXは、電話交換機を会社に置かずにインターネット経由で使う仕組みです。スマートフォンを内線にできる、拠点をまたいで内線が使える、といった利点があります。ただし各社で料金の数え方がばらばらで、月額だけを横に並べても比べたことになりません。ここでは主要5製品を、2026年9月13日に各社の公式サイトで確認した事実で並べ、そのうえで10人で使った場合いくらになるかを計算しました。

このページの立場について(先にお読みください)

このページは株式会社オフィスゲートが運営しています。比較表に含まれる「OGクラウドPBX」は当社が提供する自社製品です。自社製品を有利に見せないため、次の方針を取っています。

  • 並び順はアルファベット順・五十音順とし、自社製品を上位に置きません
  • 比較表には各社が公式サイトで公開している事実のみを載せ、◎△などの主観評価は使いません
  • 後述の試算では、当社製品がこの条件で最も高い結果になっていますが、そのまま掲載しています
  • 掲載の可否や順位を金銭で決めることはしません

主要クラウドPBX 5製品の比較

製品/提供会社 月額費用 初期費用 無料トライアル 課金の単位
MOT/TEL株式会社バルテック 5,980円(税別)/20内線 29,800円 公式サイトに記載なし(無料デモあり) 20内線まで定額
OGクラウドPBX当社製品株式会社オフィスゲート テナント料 2,000円/3,000円/5,000円(税別)
内線1席1,500円(税別)・最低3席〜
0円 公式サイトに記載なし(無料相談あり) テナント料+内線の席数
Zoom PhoneZoom Communications 1,659円/ユーザー・月(日本従量制、税別) 公式サイトに記載なし あり ユーザー数に応じた課金
ナイセンクラウド株式会社アジアネットコム ライト(1内線)2,000円/ペア(2内線)5,000円/プロ(5内線〜)10,000円 一律10,000円 公式サイトに記載なし 内線端末の数と電話番号の数で計算
ひかりクラウドPBXNTT東日本 10IDパック 11,000円/20IDパック 20,900円/30IDパック 27,500円(税込) 基本工事費 8,250円〜+新設工事費 14,300円〜 あり ID数(パック単位+追加660円/ID)

税抜・税込の表記は各社でばらばらです(MOT/TEL・OGクラウドPBX・Zoom Phoneは税別、ひかりクラウドPBXは税込と明記)。この表では公式サイトの表記をそのまま載せています。確認日:2026年9月13日。

料金の「数え方」が5社とも違います

ここがクラウドPBXの比較でいちばん誤解を生むところです。

  • MOT/TEL:20内線までの定額
  • OGクラウドPBX:テナント料+内線の席数(最低3席)
  • Zoom Phone:使う人の数(1ユーザーあたり)
  • ナイセンクラウド:内線の数と電話番号の数
  • ひかりクラウドPBX:IDの数(10・20・30のパック単位)

つまり「月額2,000円から」と「月額11,000円から」を並べても、比較になっていません。人数を決めて計算し直すと、順番が変わります。

10人で使った場合の月額(当サイトの試算)

製品 10人で使った場合の月額 計算の根拠
MOT/TEL 5,980円(税別) 20内線まで定額のため、10人でも同額
ひかりクラウドPBX 11,000円(税込) 10IDパックの金額
Zoom Phone 16,590円(税別) 1,659円×10ユーザー
OGクラウドPBX(当社製品) 18,000円(税別) スタンダード3,000円+内線1,500円×10席
ナイセンクラウド 要問い合わせ プロは「5内線〜10,000円」で、10内線時の金額は非公開

※各社の公表価格から当サイトが計算したものです。オプション・通話料・端末代は含みません。税抜・税込は各社の表記のままで、統一していません。実際の見積もりは各社にご確認ください。

10人という条件では、人数や席数で課金される製品ほど高くなり、定額の製品が有利になります。当社のOGクラウドPBXもこの条件では上位の金額になりますが、席数料金に保守サポート(設定変更の代行・障害対応・監視)が含まれている点が他社と異なります。設定を自社で行えるなら定額型のほうが安く、任せたいなら保守込みのほうが結果的に安くなることがあります。金額だけでなく、何が費用に含まれているかを見てください。

なお3人程度なら、1内線から契約できるナイセンクラウドやZoom Phoneのほうが安く収まります。自社の人数を先に決めてから料金表を見てください。

月額よりも、初期費用と工事費のほうが差が大きい

クラウドPBXは「工事不要」と書かれることが多いのですが、これは条件つきです。スマートフォンのアプリだけで使うなら確かに工事は要りません。しかし今ある電話機を使い続けたい、今の電話番号をそのまま使いたいとなると、話が変わります。

その差がはっきり出ているのが、ひかりクラウドPBXの料金表です。基本工事費8,250円〜と新設工事費14,300円〜に加えて、外線GWが必要な構成では装置の購入費121,000円と設置工事費22,000円が公式に記載されています。月額11,000円のサービスで、初期に14万円を超える可能性があるということです。

一方でMOT/TELは初期費用29,800円、ナイセンクラウドは一律10,000円、OGクラウドPBXは0円と明記されています。月額の差が数千円でも、初期費用の差は10万円以上になり得ます。3年使う前提で総額を出すと、順位が入れ替わることがあります。

各製品の概要

MOT/TEL

提供:株式会社バルテック

20内線まで月5,980円(税別)の定額で、人数が増えても月額が変わらない点が他社と大きく違います。内線通話料・転送料・ライセンス料・端末代がいずれも0円、外線通話料は3分8円と明記されています。初期費用は29,800円。

10〜20人規模なら、1人あたりの月額が最も下がりやすい構成です。

向いている企業:10〜20人規模で、人数が増える見込みがある会社

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OGクラウドPBX当社製品

提供:株式会社オフィスゲート

当サイトの運営会社が提供する自社製品です。料金は「テナント料+内線の席数」の二段構えで、テナント料がライト2,000円・スタンダード3,000円・プレミアム5,000円(いずれも税別)、これに内線1席あたり1,500円(税別、最低3席から)が加わります。初期費用は0円、最低利用期間と解約手数料はありません。

この席数料金には保守サポート(設定変更の代行・障害対応・監視)が含まれます。設定を自社で行う前提の他社サービスとは、費用に含まれる範囲が異なります。

技術面ではAsteriskをベースにしており、今お使いのひかり電話の回線と番号をそのままクラウドに収容する方式です。そのためひかり電話を契約していることが前提になります。標準SIP対応のため専用アプリは不要で、AIによる通話要約はスタンダード以上に含まれます。開通は最短3日、工事は不要と記載されています。

向いている企業:すでにひかり電話を使っていて、設定や保守を任せたい会社

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Zoom Phone

提供:Zoom Communications

すでにZoomを使っている会社なら、同じ画面のまま電話が扱えます。日本従量制プランは1ユーザー1,659円(税別)で、追加の電話番号は月790円。無料トライアルがあります。

注意点として、公式サイトに「電話番号が有効化されるまで、日本のeKYC(本人確認)手続きの関係で通常1〜2週間かかる場合がある」と明記されています。移転や新規開設に合わせるなら、余裕をみて申し込んでください。

向いている企業:すでにZoomを使っていて、席数ぶんだけ契約したい会社

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ナイセンクラウド

提供:株式会社アジアネットコム

内線の数と電話番号の数で料金が決まる方式です。1内線から使えるため、少人数の事務所や、まず1拠点だけ試したい場合に向きます。初期費用は一律10,000円で、プラン変更時の費用はかからないと明記されています。工事不要で始められる点も特徴です。

向いている企業:1〜数人の事務所、まず小さく始めたい会社

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ひかりクラウドPBX

提供:NTT東日本

NTT東日本のサービスで、ID数のパック単位(10ID 11,000円、20ID 20,900円、30ID 27,500円/いずれも税込)で課金されます。31ID以降は1IDにつき660円。無料トライアルがあります。

費用の要注意点は初期側です。基本工事費が8,250円(NTT東日本のサイトからの申込)または9,350円、新設工事費が設定代行ありで16,500円・なしで14,300円。さらに外線GWが必要な構成では、装置の購入費121,000円と設置工事費22,000円が別途かかります。既存の電話機や回線をそのまま活かす場合に関わってきます。

向いている企業:既存のNTT回線・電話機を活かしたい会社、社内に情報システム担当がいない会社

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現場から見た、選ぶときの3つの注意点

当社はオフィスのLAN・ネットワーク工事も行っています。クラウドPBXの導入に立ち会う立場から、カタログに出てこない注意点を挙げます。

  1. 今の電話番号を引き継げるかを、最初に確認する

    「番号はそのまま使えます」と書かれていても、現在その番号をどの回線で使っているかによって可否と手順が変わります。NTTの加入電話か、ひかり電話か、他社のIP電話か。たとえばOGクラウドPBXはひかり電話の回線を収容する方式なので、ひかり電話であることが前提になります。ここを確認せずに進めると、契約後に「この番号は移せません」となり、名刺と看板の刷り直しまで波及します。見積もりを取る前に、今の電話の請求書を用意して各社に確認してください。

  2. 通話品質は、電話の性能ではなくネットワークで決まる

    クラウドPBXの音声は、社内LANとインターネット回線を通ります。全員が同時に通話すると、その分だけ上りの帯域を使います。回線が混んでいる時間帯に音が途切れる、という相談は珍しくありません。原因は電話側ではなく、回線とルーターです。導入前に、今の回線の実効速度と、ルーターが同時接続に耐えるかを確認してください。Wi-Fi経由で通話する場合は、アクセスポイントの配置も効いてきます。

  3. 停電・回線障害のときにどうなるかを決めておく

    クラウドPBXは、ルーターやスイッチ、アクセスポイントが止まると社内の電話機も一緒に使えなくなります。ただしクラウド側のPBXは動き続けるため、スマートフォンのモバイル回線で受ける、あるいは別の番号へ自動転送するといった設定を事前に入れておけば、電話が完全に止まることは避けられます。この備えを導入時に決めておいてください。

このページの出典

以下は2026年9月13日に確認した各社の公式ページです。

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